2013/07/18
転移した末期がんにも効く 世紀の発明! がんの特効薬(FAS阻害薬)これで本当にがんが消える NHK SPで大反響 ジョンズ・ホプキンス大 ロネット博士 独占インタビュー
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ジョンズ・ホプキンス大 ロネット博士 独占インタビュー
がんと人類の闘いは3000年にも及ぶ。どんなに医療が進歩しても、がんを克服することはできなかった。だが、ついにがんの万能薬が生まれようとしている。最新研究をレポートする。
まったく新しい治療法
ついに「がんの克服」が現実のものになろうとしている。あらゆるがんに効果のある「特効薬」が誕生しようとしているのだ。
5月に放送されたNHKスペシャル「がん~人類進化が生んだ病~」。そこで紹介されたがんの新薬が注目を集めている。
その名は、「FAS阻害薬」。まさにこの薬が、がんの特効薬となる可能性を秘めているのだという。
「この薬は、がん細胞だけに大きなダメージを与えることができるまったく新しい治療法です。私たちは、これが画期的ながんの治療薬になることを期待しています」
このFAS阻害薬の開発をした米ジョンズ・ホプキンス大学のガブリエル・ロネット博士は、力強くこう話す。
現在、この"特効薬"の実用化へ向けて鋭意研究が進められており、数々の特許を申請・取得しているという。そのため、「機密情報が多く、研究の詳細について紹介することはできない」と言うが、その一部について、特別に明かしてくれた。
そもそも、この薬の名前にもついている「FAS」とは何なのだろうか。
「FASはFattyAcid Synthaseの略で、脂肪酸合成酵素のことです。これは、誰しもが肝臓など体内の特定の臓器に持っているもので、その名のとおり脂肪酸を合成する働きがあります。細胞には、体がエネルギーを必要としているときに使えるように、脂肪を蓄えておくシステムがありますが、脂肪の貯蔵にはFASが必要不可欠。このFASの働きを抑制するものが、我々が開発しているFAS阻害薬なのです」(以下、表記がない限りはロネット博士)
ナゾが解けた
このFASとがんの間に、どのような関係があるのか。これが研究され始めたきっかけは、'90年代にさかのぼる。彼女の研究チームの一人が、がん細胞の中でFASが大量に生産されていることを発見したのだ。
「この事実が確認されたとき、我々は非常に驚きました。なぜなら、がん細胞は通常、脂肪を蓄積する性質はないので、なぜ脂肪を貯蔵する働きのFASががん細胞に大量に存在しているのか、大きなミステリーだったのです」
正常な細胞は、ある程度分裂を繰り返したり、分裂の段階でDNAのコピーにミスが生じたとき、自ら死に至るアポトーシス(細胞死)という性質が組 み込まれている。一方、がん細胞は、そのアポトーシスの仕組みが失われており、栄養分と酸素さえあれば無限に分裂・増殖を繰り返していくため、細胞内に脂肪を貯蔵できるはずがない。
それなのに、脂肪を貯蔵する働きのFASががん細胞内に大量に存在していたことは、ロネット博士をはじめとする研究者の大きな疑問だったのだ。
「その疑問を解決するために、研究をスタートさせました。この発見が、FASががん細胞にどのような影響を与えているのかを調査するきっかけになったのです。
そうして、がん細胞とFASの関係が徐々に明らかになってきまし た。がん細胞は、FASをエネルギーを貯蓄するために使うのではなく、まったく別の利用の仕方をしていた。FASが作る脂肪酸を分裂の際のエネルギーとし て使っていたのです。がんの増殖にFASは欠かせない物質で、この物質こそががんに旺盛な増殖力をもたらしていたことを突き止めました。
だとすれば、もしもFASの働きを抑える薬が作れたら、がんの増殖を防ぐことができるのではないか。そう信じて、研究を続けてきました」
がん細胞の分裂にFASが必要ということは、それを阻害すると、がんは増殖することができなくなり、いわば飢餓状態になって死んでいく。つまり、この薬を投与することで、無限に増殖していくがん細胞を餓死させることができるというわけだ。
副作用がない
「この阻害薬が形になるまで、およそ20年の歳月がかかりました。ここに至るまでに、作った試薬は数百種類に及びます。その中で、FASを阻害させる効果が認められたのは、我々が『C-31』と番号をつけたFAS阻害薬だったのです」
見た目は、ただの白い粉のようにだが、それこそが、がんの特効薬の可能性を秘めているのである。










